いよいよ竣工しました
平屋だからこそできたボリュウムあるリビング
リビングダイニングキッチンは家相から良いとされる朝日の恩恵を受けられる東北に位置します。平屋なのでそれを活かすように平天井ではなく昇り天井として空間を大きく活用できるように提案しました。特に夏場は気温が高くなりますが温度が上がった空気は上方に集まるのでエアコンで冷やした冷気が生活する高さに滞留してちょうど快適に過ごせて省エネにもつながります。普通は北にも窓を設けて夏の風を取り入れ南から抜くことで涼しく過ごすこともできますが今回は家相を重視して東北には開口部を設けていません。(鬼門方向からは何も入ってこないようにとの配慮です) 採光を確保するために東に壁面トップライトを取り付けたので十分明るさは確保できています。東の窓は暑い夏でも太陽が南に移ることで気温が高くなる前に直射から逃れるので冷房には影響があまり出ないと言われています。それでも冬、上の暖気を押し下げる為と初夏、初秋に扇風機として活用できるようにシーリングファンを取り付けています。7月後半から8月は非常に暑い日が続きますが窓を開けファンを回すことで結構過ごせるそうです。床には体に優しい遠赤外線床暖房を提案させて頂き取り付けさせていただきました。
対面キッチンのカウンターに収納と出し入れ口を
ダイニングと対面に配置し、家族の方に向いて支度ができるキッチン。
そのカウンターには以前好評だった食器の上げ下げ口を設けました。カウンターの上からは出し入れがしにくいことを解消するために立ち上がりの一部を下げて出し入れをしやすくする仕組みです。
シンクの前には洗剤などの小物を置けるスペースを。調理機器の前方はダイニングカウンター側に小物収納スペースを設けて普段使いの調味料などが置けるようにしています。キッチン上部には吊戸棚がないので更に広々として圧迫感を感じないようにできました。 キッチン背面にはお施主様が特注で依頼し、家電収納部や棚の位置まで綿密に打ち合わせ、全部が利用しやすく造られた杉の無垢の収納家具です。その上部は普通は箱モノを置く場であったり埃のたまるところですがガラスで加工ことで家具上のギャラリー兼ショーケースとしています。無駄な空間も必要ですがスッキリさせるための工夫も取り入れた提案ができ、奥様から大好評です。 奥様お気に入りのパープルハートのカウンターは白いタイルと対象に良い艶が出ています。
日本人にはやっぱり畳 リビングの畳コーナーでくつろぎを
リビングの隅に設えた畳コーナー
3帖のスペースに縁無しの半帖たたみを敷き段差をなくしてつまずかないので安心です。要望により この畳には遠赤外線床暖房シートを畳表の下に敷き込んであります。畳に床暖房!! 驚かないでください。これが大変効率がいいのです。畳が床下からの冷気を遮り、畳表は薄いので遠赤外線床暖房を室内に効率よく発揮できるのです。冬はここで寝転がっているだけで癒される。いいですね。このコーナーにはこの家のほぼ中心になるところに桧の大黒柱を配置してシンボルとしています。この頃の家にはなかなか見られませんがどっしりとした柱が見えることは住む方にとっても安心感を感じていただけるのではないでしょうか。
見ていると心が和む優雅な弧を描く床の間がある和室の寝室
寝室となる和室には小さくても心が落ち着く床の間が欲しいと言われ建物の北西に張り出して設けました。北西の張り出しは家相で良相といわれます。そして北西は家の主の住む位置にあたるそうです。床の間には様々な造り方がありますが堅苦しいよりも心が和むようにと考えて垂れ壁を左下がりに緩やかな弧を描くようにデザインしました。四角いのが家の中にあふれている中の円い形。これで少し心が和らぐような気がしますがどうでしょう。この床の間の背面の壁は奥様のカラーということで『サメ色』に調色した漆喰を塗っています。幸運を呼ぶ色だそうです。パーソナルカラーでしょうか。 この和室の壁は調湿効果と見た目に優しく映るように漆喰を塗っています。漆喰はアルカリなので酸性になりやすい人間の体にもいいと言われます。天井は目に優しい淡いグリーンの土佐和紙を貼りました。土佐和紙は伝統がありますが機械で漉けるようになった今では比較的リーズナブルな価格で手に入るので住まいには調湿効果があり、更に光触媒を練り込んだ和紙にはにおいを消す効果があるのでお勧めです。写真の畳の色むらは徐々に取れました。
奥様が安眠できるように造った畳ベッド
奥様が安眠できるように造った畳ベッド。 フレームは桧、畳は高級品にしか使わない本藁床。化学製の断熱材を使っていないので調湿効果を持ち、使用することで徐々に体になじむ程良い固さになっていきます。桧から発する特有の香りが更に安眠を誘ってくれそうです。
このベッドの向こうには小物棚を設えています。利用しないときは下方に折りたためるようにしてあり、便利なものです。これも奥様が風邪で寝ていたときそこに水飲み用にグラスを置けたらというご要望を叶えさせていただいたものです。更にベッドはこれから先、永く使ううちに低い方が寝起きしやすくできるように高さも調整可能に作ってあります。すべてがこのように住む方の暮らしに合わせることができるのがA-tech建築事務所の一番の強みです。
将来奥様のお母様と一緒に暮らす洋室にはシックな自然石をポイントに
書道を教える奥様のスペースには手の届くところに収納を
格子戸が放つ落ち着いた和の空間
地鎮祭から基礎工事まで
工事を始めるにあたって良い日を選定して工事の安全とここに建つ家を護っていただくことを祈願する地鎮祭を執り行っていただきました。 前日に建物の位置を決め、中心に直径30cmの穴を90cm彫り砂を敷いて準備しておきました。当日は天気予報が外れ、朝から雨でしたが、なんという不思議なことでしょう。式の開始前から雨が上がり2時間半の式が終わったと思ったらまた激しく降り始めたではありませんか。本当に神様の加護を受けられた住まいの地鎮でした。
基礎工事が始まりました
コンクリートの中に組む鉄筋です。
基礎の強度を決める重要な鉄筋の組み立てが完了しました。地盤面一面にコンクリートの食い付きの良い異形鉄筋を縦横共10mmと13mmを交互に25cmことに餅網状に組み立てています。立ち上がり部も同じく10mmと13mmを交互に組み立てています。